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自宅サーバをIntel N100で組むことになった

自宅サーバで使用していたマザーボード ASUSTeK N3150I-C が故障してしまいました。
起動時のBIOSでは、『CPU over voltage error.』と出たため故障と判断。
BIOSに入っても、電圧の値が揺れ揺れでどうしようもなく、OS起動まで行かない状態でした。

このマザーボードは、2017年 1月から使用を開始し、2019年11月に 1度目の故障、今回2025年2月に2度目の故障となりました。
2度目はハードオフで購入した中古品でしたが、よくもった方だと思います。

流石に、このマザーボードは現在では手に入らないため、新しいCPUが乗ったマザーボードを購入することになります。

今回も省電力なCPUで組むことにし、話題になっていた Intel N100にすることにした。

1. 選定

Intel N100を積んでいるMini-ITXマザーボードは、以下の2製品が存在していました。

  • ASUS PRIME N100I-D D4-CSM
  • ASRock N100DC-ITX

主な相違点としては、
前者がSO-DIMM、SATAx1、ATX電源、PCIe 3.0 x1 slot、
後者がDIMM、SATAx2、DC電源、PCIe 3.0 x4 slotとなっています。

DC電源ではACアダプタを使用することになりますがあまり信用しておらず、既存のSFX電源を流用できるASUSが良いと思いましたが、現在SATAを2個使っている点、今後10GbEカードをPCIeに刺すことを考えるとASRockに軍配が上がりました。

ACアダプタは、Amazonのレビューにあった、エレコム ACDC-1965NEBKを購入しました。
65Wまでになりますが、使用パーツを計算してもそこまでの電力は必要なさそうなので問題は無いと判断しました。

メモリは、8GBで十分でしたが、足りなくなった場合は差し替えになること、8GBと16GBでそこまで価格差がないことから、Kingston DDR4 3200MHz 16GB KVR32N22D8/16を購入しました。

計、3万円弱で手に入れる事ができました。

2. 開封

内容物は以下の通りですが、通常は見かけないSATA電源用ケーブルがあります。

ASRock N100DC-ITX 内容物

本製品は、ATX電源ではなくACアダプタから給電するため、電源からHDD/SSDに直接給電できません。代わりに、マザーボード経由でHDD/SSDに電源を供給します。そのためのケーブルがこれで、端子が2つに枝分かれしているので、2台まで接続できます。

3. BIOSアップデート

購入した物を組み、最初にBIOSアップデートをしました。

公式サイトではBIOSのバージョンはベータ版となっていましたが、このベータ版が出てから5ヶ月経っていること、これ以外にFirst Releaseしかないことから、これを当てることにしました。

特に問題は発生していません。

ASRock N100DC-ITX BIOS

4. サーバの復旧

予想はしていましたが、マザーボードが変わっても、CentOS Stream 9がドライバを自動で当ててくれたようで、特に何もすることなく、主要なサービスを復旧させることができました。

流石に、温度やFANの回転数を取り込む部分は設定しなおしになります。

ASRock N100DC-ITX 設置

5. 暗号化ベンチマーク結果

我が家に新しいCPUが届くとやっているOpenSSLによる暗号化のベンチマークです。

この通り、N3150からの性能アップがすごく、デスクトップのCPUに迫ってきています。

Intel N100 OpenSSL AES-CBC

AES-GCMでも性能アップしており、VPN通信のスループット向上に期待ができそうです。

Intel N100 OpenSSL AES-GCM

ちなみに、MacBook M3 Proの数値が高くなりすぎているため、このグラフからは取り除きました。

MacBook M3 Proの結果はこちらです。

M3 Pro MacBook Pro 14インチ を半分勢いで購入 | KUSONEKOの見る世界

新しいノートPCを何にするか迷っていたら、M3 Pro MacBook Pro 14インチを購入していました。経緯とベンチマークを記載しています。

6. サーバの使用感

急な出費が発生してしまいましたが、悪い事ばかりではありません。

まず思ったのは、NextCloudのページ表示速度がかなり速くなりました。今までログイン後のページや管理者画面の表示に時間が掛かっていたため、表示まで別の作業をしていることさえありました。それが、すぐ表示されるようになり大変満足しています。

他には、dnf updateやmakeが速くなったことも良いです。

消費電力に関しては、Switchbot PlugMiniの計測で概ね25.7Wです。いつの時点かは分かりませんが、前回の構成では27Wの記録が残っているので、消費電力が減っているようです。もしかすると、前回の記録では夏場でFAN多く回っていたか、電源のFANがあったから高かった可能性はあります。いずれにしても、パワーアップしつつも消費電力は抑えられているのが良いです。

7. 最後に

やはり、Intel N100は省電力でパワフルでした。

今後は、m.2 SSDをシステムディスクとして使用したり、10GbEカードをPCIeに刺したりして、パワーアップをしていきたいと思います。