ANAの飛行機に乗る機会がありまして、対象の飛行機が『ANA Wi-Fi Service』を提供していました。
使い心地や環境などを、機内でできる範囲で調べてみました。
ネットワークの調査ばかりやっていたため、機内エンターテインメントは見られませんでした。
概要
本題に入る前に、どのようなサービスなのかをANAのページの内容をまとめると、以下のようになります。
- 国内線においては、無料で提供されている
- インターネットサービスと機内エンターテインメントが利用できる
- 離陸の約5分後から着陸の約5分前まで利用可能
- インターネットは動画サイトは閲覧不可
- キャリアメール(NTTドコモのspモード、SoftbankのS!メール、auのezwebなど携帯電話会社のメール)は利用不可
- スマートフォンでの利用には、事前にANA公式モバイルアプリ「ANA」のダウンロードが必要
- インターネット接続サービスプロバイダーはパナソニックアビオニクス
ANA国内線「ANA Wi-Fi Service」が全て無料に!|ANA
ANA国内線「ANA Wi-Fi Service」が全て無料に!旅の計画・準備はANAのホームページで。
接続方法
PC
- SSID『ANA-WiFi-Service』に接続
- ブラウザを立ち上げると以下のサイトに飛ばされる(表示されない場合は、www.ana-inflight-wifi.comに接続)
- インターネット接続するには、『インターネット』をクリック(メールアドレスの入力があった気がする)
スマートフォン
Wi-Fiに接続するまで
- "搭乗前に"ANAアプリをダウンロードしておく
- 搭乗後、機内モードをオン
- Wi-Fiをオン
- ANAアプリを立ち上げ、左上をタップし、『国内線 機内WiFi』をタップ
- 画面下部『接続』をタップ
インターネットに接続
- 『インターネット』またはブラウザから『インターネット無料接続 こちらから』をタップ
- 『E-mailアドレス』を入力、『利用規約』に同意し、『接続』をタップ
- 少々待ったのち接続される
使い心地、速度
Webサイトに中々接続できず、ダウンロードの速度も遅いです。
高度が高いほど、衛星との通信が安定し、速度も良くなるそうですが、今回はGoogleの接続もままなりませんでした。
また、他の方に迷惑が掛からない程度に速度測定をしてみました。
結果は以下の通りです。
Ping値:78ms
ダウンロード:0.01Mbps
アップロード:0.36Mbps
インターネット接続は、おまけ程度に考えていたほうが良いでしょう。
見えてきた仕様
できる範囲で調べた結果を記載します。
あまり意味のある情報ではありません。
405席数の機種です。
Wi-Fi
2.4GHz
見えたAPは、3台。
1, 6, 11chの20MHzで、チャンネルボンディングは無し。
IEEE802.11nの20MHzの3ストリームで最大216Mbps。
通常のスマホは2ストリームなので144Mbpsになる思われる。
5GHz
見えたAPは、5台。
36, 40, 44, 48ch。
IEEE802.11ac。その他情報は取得できず。
20MHzの2ストリームと仮定すると、173Mbps。
3ストリームなら、288Mbps。
ネットワーク
ルータ兼DNSサーバとして動いている機器と、wwwサーバなどが動いている機器の2台が見えた。
インターネット接続のグローバルIPは、Panasonic Avionics Corporationが所有している。
航空機向けの電子機器設備の開発を手掛けるパナソニックグループの企業だそう。
所在地はアメリカ合衆国。
インターネットのMTUは、1500バイト。
機内はIPv4プライベートアドレスで、/23のプレフィックス。400席のため妥当なところか。
DHCPのリース期間は、45分。
DNSサフィックスが、『ana-inflight-wifi.com』。
アプリ
面白いと思ったのは、機内アナウンスが行われている最中はアプリが使えないよう制御していたことです。
以下のように、CAや機長のアナウンス中はアプリの操作ができません。
アナウンスのマイクが入ると、機内のサーバからプッシュしているのでしょう。
最後に
インターネットは快適に使える環境ではありませんでした。
機内→衛星→地上→インターネットの順で接続しているので、安定しないのでしょう。
この環境で、インターネットを提供するのは大変なことです。
インターネット接続は、おまけ機能として考えて、機内Wi-Fiエンターテイメントを楽しむといいでしょう。
それでは快適な空の旅を―
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